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「株式会社ジャスト」編  第1回


 以前、3年ほど香港に住んでいたことがある。海に面した漁港で、日本人は私一人。珍しかったのか、魚を売る露店がずらりと並ぶ村のメインストリームを歩くたびに、「ネイホウ!(よっ、元気かい!)」って、あちこちから声がかかった。一杯飲み屋に入ると、大声で話し掛けてきて(もちろん分からない)、ぬるいビールをおごってくれたりした。騒々しくて、毎日がお祭りのような街だった。

 そんな素敵な街で唯一の恐怖が台風だった。ご存知のとおり、人口密集都市の香港は増える人口を吸収するために、ビルを上へ上へと延ばし続けて、ノッポビルが林立する「東洋の摩天楼」となった。  漁村とはいえ、私のアパートも25階建ての今にも折れそうなエンピツビル。20階に住む私の部屋は台風がくるたびに、ぐわ〜ん、ぐわ〜んと揺れて、夜もおちおち眠れなかった。実際に倒壊するビルがけっこうあったのだ。  

 そんなとき、日本人同士で「やっぱり住むのは日本の安全な建物に限る」なんて、話していたら、阪神・淡路大震災が起きた。神戸生まれの私は仰天した。実家は無事だったが親戚の家が全壊した。

 頑丈そうに見えても、実はもろい──これがそのときの実感だ。人間だって、最近は骨粗鬆症とかいう、骨が壊死する病気が深刻化している。あの迫力満点・貫禄十分の美空ひばりだって、骨粗鬆症にやられた。外見は元気そうでも体を支える基本が弱ると、崩れるのも早い。

 阪神・淡路大震災のときも、倒壊したビル・家屋の多くが、スネならぬ「骨」に傷を抱えていたという。つまりなにごとも基本。建物の安全性も基本となる「鉄骨」の状態にかかっている。となると、私たちが安心して生活するためには、これは信頼のおけるだれかに、しっかりと建物の安全性を検査してもらいたい、そう思うのが人情ってもんだ。  

 そんなわけで、今回、私が訪れたのは、建物の安全性について「鉄骨」を中心に検査する株式会社ジャストである。会社のなりたちから専門技術まで、分かりやすく話してくださったのは取締役技術部部長の池ヶ谷靖さん。





信頼できる第三者検査機関として 高い技術を誇る業界トップ企業




まず、会社の説明からしましょうか。どんな会社かということですが、イメージからいうとサービス業に近いでしょうか。お客様のニーズにこたえて、構造物に関するさまざまな検査や調査をして、「安全ですよ」という証明をするわけです。ちょっと難しくいいますと、超音波探傷技術などを駆使して、建築を中心に設計どおりに適合しているかどうかを検査するのが主業務です。
なるほど。ところで検査に対するニーズというのは、結構あるんですか。
ええ、これがあるんです。建設というと不況の代名詞みたいに言われますが、いまはミニバブルのような状況なのです。
へぇ〜、それは意外です。
もちろん、ミニバブルといっても儲からないバブルですよ。仕事は多くても単価はめちゃくちゃ安い(笑)。ご存知のように、汐留や六本木、恵比寿など都心部の再開発がラッシュで、大きなビルがどんどん建てられている最中。それで検査の依頼もすごい量なんです。ただ、単価は安い。バブルのころの半分です。だから、同じ売り上げを上げるためには、以前の倍くらい働かなくてはなりません。労多くして益少なしです(笑)。
仕事があるだけまし(笑)というか、どこも苦労が絶えませんね。構造物検査という市場はいつぐらいから、できてきたんですか。
そんなに古い時代ではないんです。実際に(写真3)建築鉄骨の溶接部をきちんと検査するようになったのは1970年代ぐらいからですよ。
まだ、30年ぐらいですか。たしかに、新しい業界ですね。だけど、建物は昔からあったわけで、検査がなかったとは……。
もちろん昔も(写真4)エックス線検査とかはありましたよ。しかし、検査は造船の溶接検査とか、プラントのタンクの溶接部分とか、建築物以外が中心だったのです。というのも、建築物を正確に検査する非破壊検査などの技術や手法がまだ開発されていなくて、規格自体が整備されていなかった。つまり、業務として成り立たなかったんですね。
そうだったんですか。その建築物の検査の市場ができてきたのが30年くらい前ということですね。
そうです。そのころ「千代田区レポート」というのが出たんです。都心部のビルでいくつも手抜き工事があったという衝撃的な調査結果が。しかも、施工のみならず検査自体もずさんだと……。それで少し改善されたのですが、10年くらい前にも新聞紙上で都心のビルで手抜き工事が発覚してビルを解体したという記事がでたんです。
(当時の新聞記事を見ながら)たしかに、トップで「骨抜きビルまた2棟」とか「溶接検査84%欠陥」なんて記事を載せてますね。それに「検査会社が細工 合格判定」なんて、検査のずさんさも相当、手厳しくたたかれている。
ええ、行政もかなり危機感をもったみたいです。こうして、どんどん欠陥工事の実態が明らかにされるようになると、「やはり検査を厳密にやる必要がある」という認識が広がっていったんです。それでやっと鉄骨検査の重要性が一般の方にも認識されるようになったんです。
ジャストさんもそのころに創業されたんですね。
1972年に創業したのですから、そうですね。今の会社の前身は、京浜工業地帯のタンクやプラントの検査をやっていました。
以来、成長に成長を重ねていまやトップ企業。他社と何が違ったんですか。
いやいや、トップといっても世間的にはまだ中小企業ですから、威張れるほどではありません(笑)。ただ、比較的、仕事が多いのは、当社の技術水準の高さと、検査の公正さについて評価をいただいているからではないでしょうか。建築分野の検査に関しては、主力の鉄骨溶接管理から、(写真5)コンクリートの非破壊検査、建物の耐震診断など、ほぼ全分野の検査をカバーしています。技術についても、全社員113人中、90人以上が何らかの検査資格をもったエンジニアですから、検査の経験と最新技術の蓄積は相当のレベルにあると自負しています。
検査の信頼性という点で、ジャストさんは独特の社風があって、それが公正な審査を担保しているとか。
首都圏に建築鉄骨を得意とする検査会社は10社ほどありますが、普通、検査会社というのは、どうしても個人商店のような会社になりがちです。そうすると、お客さんからオーナーに圧力がかかると、不満足でも「合格」の検査結果を出さなくてはならないとか……。最近こそ、そういうケースは減ってきましたが、昔はけっこうありました。
ジャストさんは違うと。
ええ。当社の場合は、最大の株主は従業員の持ち株会ですから、個人商店ではありません。ですから、特定のラインから検査にプレッシャーがかかるということはないですね。社内でも「検査会社にとって一番大切なことは、嘘をつかないことだ」という考えが徹底しています。だから、こと検査に関しては、社長に対しても堂々とものをいうことができる。こういう社風があるとないとでは、仕事に対する姿勢がぜんぜん違うんです。もちろん、過去にはそのことによって仕事を干されることもありましたが、結果的には、「ジャストに頼めば、正確で公正な報告書を書いてくれる」という評価につながる。その積み重ねが、現在につながっていると思うんです。これが、すべての経営権をオーナー個人で握っている会社なら、うまくいかなかったでしょうね。
   
 ちなみに、ジャストは、ゼネコンの関連会社や鉄鋼メーカーの関連などとは関係のない、完全な独立系検査会社である。いわゆる「ひもつき検査」とは無縁で、技術的には鉄骨については東京都から、溶接検査については(社)日本溶接協会から、認定を受けている。いわば建物の安全を守る技術者集団といえる。次回は、自身も非破壊検査のエキスパートである、池ヶ谷さんから検査の現場と検査技術について聞くことにします。

 
 





















(1)株式会社ジャスト

本社は、東急田園都市線の江田駅(神奈川県横浜市)から5分ほど歩いた閑静な住宅街の中にありました。検査会社という固いイメージとは違ってお洒落な雰囲気いっぱいのエントランス


(2)取締役技術部部長の池ヶ谷靖さん

ご自身も検査技術者という池ヶ谷靖さんは、建築業界の現状から専門的な検査技術まで、とてもわかりやすくお話してくださいました

 

 




































(3)建築鉄骨の溶接部をきちんと検査

超音波を使った検査と外観検査のセットで、鉄骨溶接部の欠陥を検出するそうです。写真は、鉄骨溶接部の品質評価を行うために、外観検査を実施しているところ



(4)エックス線調査

構造物の非破壊検査には、写真のようなエックス線装置を使ったエックス線探査、RCレーダ探査などがあります。株式会社ジャストでは、ほかにもさまざまな検査方法を複合化した新システムを確立させて、正確な探査成果を提供しています
























(5)コンクリートの非破壊検査

建物を覆っているコンクリート内部には、鉄筋、電線、電話線、水道管など重要な制御線がたくさん埋設されています。改修工事などコンクリートに孔をあける際には、コンクリート内探査を行って事故を未然に防ぐよう努めます